6.新たな病気で再入院                
 術後の経過は調子良かった。経過観察のため、8月下旬に腹部のエコー検査をした。    
ところが、膵臓の切断面が完全にふさがりきらずに、膵液が漏れて膵膜内にたまっていた。  
何とその量は1リットル、500ccのペットボトル2本分である。それなら、たまって  
いる分、腹が膨れると思うのだが、腹は膨らんでいない。手術する前、このような状態に  
なる可能性についても説明を受けていた。10人に1人程、事例があるらしい。またもや  
10%の確率に該当したわけである。これも運命であろう。膵膜が破れて、腹膜炎にならない  
ように、たまっている膵液を体外に出すため、う回路挿入の手術をしなければならない。  
そこで私と先生のスケジュールを調整して9月19日を手術日とした。手術時間は2時間  
程である。経過が良ければ1週間で退院だ。手術の成功、無事の退院を願いながら、入院  
の準備に取り掛かった。                
                         
 6.1  入院期間の確保                
 今度の手術は内視鏡だけの処置であり、2時間程である。入院は1週間、自宅療養も    
1週間と想定して、2週間の休暇を確保していった。家族には病状、手術内容、入院日、  
退院予定日などを説明した。1月の手術のような大手術ではなく、全身麻酔もかけない    
ので、あまり心配しないように伝えた。介護職場は体調が十分に回復してからでよいと    
上司から言われた。その言葉に甘えるつもりである。各趣味の同好会には手術することを  
つたえて、活動日は欠席することにした。ただハーモニカ連盟だけは、入院手術を伝え    
なかった。手術前後に複数の行事があり、期日は差し迫っていたからである。      
                         
 6.2  スマホ                  
 入院の1週間程前、子供からガラケイをスマホに変えたらと提案された。1月の入院時  
家内のスマホでパソコンメールをチェックできて重宝した。それではと、シニア用の簡単  
操作版に変えよと、ソフトバンクへ行った。ちょうどお昼時であった。待ち時間なしで、  
店員は対応してくれた。スマホのデザイン、機能選択、ガラケイに記録された電話番号    
などの複写まではスムーズに進んだ。次の段階で店員は、スマホの各種機能を利用する    
には、Gメールのアドレスが必要だという。私は事前に、Gメールアドレスを手帳にメモ    
していたが、如何にせんパスワードを思い出せない。そこでスマホ用に、新たなGメール    
アドレスを設けてもらい事なきをえた。            
 スマホを家に持ち帰り、子供の協力でパソコンメールをスマホから検索できるように    
設定できた。入院中、受信メールのチェックはできる。文字を打つことに慣れていない    
ので、返信メールはしない。急ぐ場合は、メールでなく直接電話すれば済むことだ。    
                         
 6.3  数読(パズル)                
 スマホの準備はできたので、パソコンは持ち込まない。病院で残りの余った時間を    
どのように過ごすかの課題が発生した。この際、本をたくさん入手して読書三昧か?    
近頃、小さな文字の本は読みたくない。そこで思いついたのは、数読(パズル)である。    
家内は、新聞に掲載される数読を、その都度解読している。私は家内に数読の基本的な    
ルールの説明を受けた。そこで新聞に掲載数読の解読に取り組んだ。初級バージョンの    
パズルであり、何とか1回で解読できた。これに気をよくした私は、家内に数読問題集    
の手持ちはないかと尋ねた。果たして、使いかけの問題集が出てきた。250問記載    
されている。その問題集の初心者パズルの解読に取り組んだ。これも制限時間を3倍    
程かけて解読できた。これで万事OK。本問題集を病院に持込み、時間つぶしにあてる    
と決めた。                  
                         
              13ページ